インタビュー Rock Brigade 239号 に掲載 − 6/3

Rock Brigade(以下RBとします) なぜソロアルバムを作ることを決めたのですか?

Edu Falaschi(以下EFとします) オフの時期があったので、曲を作り始めたんだ。音楽は考えて作るものでなく、純粋に沸いてくるものなんだ。僕は家にレコーディングの設備(ホームスタジオ)を持っているので、それが制作過程を速めたんだ。

RB いつ始めたのですか?

EF 去年の7月頃だよ。Angraのショーがなかった時期に作っていたんだ。すると、Angraには合わない沢山の曲があることに気付き始めたんだ。僕はもっとヘビーな曲が大好きで、Children of Bodomが大好きだし、Ian GillanのいたBlack Sabbathのような昔の曲とかも好きだし、Dioは大好きだから、時々、ANGRAでは使えないようなフレーズを作っていたんだ。 そして気付くと、既に20曲強の曲が出来あがっていた。アルバム1枚を作るのに十分だと思ったので、EmppuやLauri、 Caseyといった知り合いのミュージシャンや友人を呼ぶことを決めたんだ。彼らに電話をして、打ち合わせをして、曲を送ったところ、みんな気に入ってくれ、12月にこのソロアルバムを、彼らをメンバーとしてよんで作ることに決め、1月に始めたんだ。

RB では当初、曲はソロ活動向けに作られていたわけではないのですか?

EF うん、そうだよ。曲を作って、出来てみると20曲以上あったので、思い切って僕のソロCDを作れると思ったんだ。

RB あなたが作った全ての曲の中から、11曲だけがCDに入っています。どのような基準で選んだのですか?

EF まずはじめに、異なるイメージを持つ曲を選んでCDに入れたら、とてもバラエティ豊かになったんだ。そこで2つの似たスタイルの曲があったので、良い方を選んで、他は捨てたんだ。バラードもいくつか選んだよ、なぜって僕はバラードを歌うことが好きだからね。それと、Angraとは区別されようとしたんだ。違う活動であるにも関わらず、望むにせよ望まないにせよ、バンドに繋がる別の音楽となるわけだからね。

RB あなたは出来る限り幅広いCDを作ろうとしたわけですが、その変化性を語るために、そのスタイルをAlmahと定義する事がふさわしいと思ったのですか?

EF AlmahはもちろんヘビーメタルのCDの1枚だ、でも、むしろ正確にはEdu FalaschiのCDだ。このCDを聴く人たちは本当に、僕のコンポーザーやシンガーとしてのスタイルを感じることができるだろうな。だって僕が全て作っているから、このCDには、僕がいかに歌うことが好きかという事実が、上手く歌える音域や声質で歌おうとすることよりもっと多く含まれているからね。このCDは、人々が僕がシンガーであり、また、コンポーザーであるという以上のことを発見できる、僕を反映した最良の鏡であると言えるよ。

RB コンポーザーとしては、どのようなものから影響を受けましたか?

EF 80年代のヘビーメタルや、映画のサウンドトラックが大好きなんだ。とても好きなコンポーザーは、Vince Dicola(映画トランスフォーマーやロッキー4他のサントラを制作したアメリカ人)だよ。多くの人は彼のことをあまり良くは知らないけれど、とても素晴しいサントラを作ってるんだ。 彼がロッキー4で創作したインストは、本当にプログレッシブだよ。僕は彼からコンポーザーとして大きな影響を受けているな。
 オーケストラ部分では、クラシック音楽から離れて、よりサントラ的にしようとしたんだ。僕はYesやRush、Supertrampといったプログレバンドや、Tears For Fears やSealといったタイプのポップバンド(ただし、良いバンド、ちゃんと演奏方法を知っている人たちね(笑))も大好きだよ。さらにハードロックのバンドも好きだから、このソロアルバムの中には、TNT, Winger, Ratt, WASPといったようなハードな面があるとさえ言えるよ…僕はいつもハードロック/ヘビーメタルの土壌にいたから、このCDはそれらに踏襲されているよ。

RB 制作過程はどうでしたか?ボーカリストなので、ボーカルラインから作ってからインストの伴奏を重ねたり、もしくは、リフやハーモニーラインから作り始めるのですか?

EF 大抵は、ギターやピアノから作り始め、ボーカルメロディーはその後だな。あるハーモニーが頭に浮かぶと、楽器で演奏をしてみるんだ。そこから始まって、ボーカルラインやハーモニーは、同時に展開されていくんだ。 普通だと、明け方にそういった作業をするんだ。それで、カッコよいか良くないか判断するべく、朝起きた時に自分が作ったものを聴いて、曲が僕の思うような方向で進んでいるか、もしくは完全にどこかへ飛んでいてしまっていたか(笑)を判断するんだ。

RB 曲を作って次の日にそれを聴いたら、他の曲と一緒だったというようなことはありますか?

EF ああ、あるね、それはほとんど避けられないよ。今日、沢山の音楽が作られているあとでは、同じ事の繰り返しであったり、誰かのまったくのコピーで終わるということは、たとえ望んでいなくても時々はありえるね。 僕はそれをとても心配していて、いつも自分が作ったものを聴いているんだ。

RB 作曲の過程を続けていく前に、たとえばあなたのご夫人や、ご兄弟(Tito Falaschi。彼もまたミュージシャンである)などに、意見を求める事はありますか?

EF うん。大抵、曲の約3分の1が出来た段階で、誰かに見せるんだ。 普通は、妻や弟だね、キミの言う通りだよ(笑)。それで彼らは僕にどう思ったかを話すんだ、弟はミュージシャンとして、妻は一般の人としてね。

RB 話をCDに戻しますが、レコーディングはいつ、どこで行われたのですか?

EF 全ての曲が入ったデモを作っていたので、それをまず最初にCaseyに送り、ドラムを録音したんだ。僕は彼に、本質が損なわれない限りは、自由に変えても良いよと言ったよ。彼は1月にアメリカで録音を始めて、インターネットを通して、僕に録音したものを送ってくれたんだ、今日では、便利な世の中になったね。 ドラムが出来ると、それを僕のデモに重ねて、EmppuとLauriに送ったんだ。彼らには色々と試す時間があったので、何箇所かを変更したりと、彼らのパートをより良いものとしてくれたよ。
 全ての準備が整うと僕は、レコーディングを見守るためにフィンランドに行ったんだ、2月の初めの事だよ。僕らは全てを1週間で録ったんだ。それを持って僕はブラジルへ戻り、キーボード、アコースティックギター、ボーカルなどを重ねていったんだ。そしてここに、ゲストミュージシャンまでをも含めた、全てのレコーディングを終わらせたんだ。その過程は2月末から3月末までだったな。続いてミキシングとマスタリングを、ここブラジルで行ったんだよ。

RB なぜレコーディングやその最終過程を、ブラジルで行いたかったのですか?

EF 現在ではここブラジルにも、ヘビーメタルのレコーディングに適した良いスタジオがあるからだよ。僕はベース、ギター、ドラム録りは海外で終わらせたけれど、それは彼らがブラジルへ来る事が出来なかったからで、でも出来れば、ここへ来て欲しいなと望んでいたよ。
 Adriano Dagaという人物と一緒にレコーディングしたんだけど、彼は現在のロックの優れたプロデューサーのひとりだね。ブラジルでの作業を好んだわけは、ミックスを見守れるからもあるし、Adrianoにある曲のミックスを頼んでいて、その出来がとても気に入っていたからだよ。
 本当のところ、皆がしているように、全て海外で行うつもりだったのだけど、Adrianoの作った音を聴いたあとでは、なぜ、自分の国にこれほど優秀な人物がいるのにも関わらず、わざわざ海外のよそ者に曲を送って、作業を頼むかの訳はみつからなかったよ。 
 加えて彼は僕の望んでいた以上のものを提供してくれて、ミックスはより密度の濃く、よりドライで、よりライブ感のあるもの、ヨーロッパ的ではないものとなったんだ。僕は、よりアメリカ的で、より生々しくて、よりオープンでダイレクトなミックスを望んでいると伝えたんだけど、彼はまさに、それを行うにパーフェクトな人物だったよ。 20日間で、彼は全ての作業を行ったんだ。

RB つまり4ヶ月で、レコーディングからミックス、マスタリングまでの全てを済ませたのですね。どうしてそんなスピーディーに作業できたのですか?

EF 第一に、きちんとした計画だ。全てをそのもとに置かなきゃならないし、予定を決めなきゃならないし、そしてもちろん、オファーした人々を当てにして用いることが必要だ。もしミュージシャンがレコーディングを遅らせたら、僕は八方ふさがりだっただろう。
 Grilo、Emppu、Lauriは非常にプロフェッショナルで、同時に友達だ。僕は彼らに、期限が守れるかどうか尋ねたら、彼らはYesと言ったんだ。僕はそれを信用し、そして彼らは完全に成し遂げたよ。 それだから、僕は計画を立てることが出来、そして早くCDをつくれたんだ。

RB あなたは几帳面な奴なのですか?

EF 僕はAquilesではないよ(笑)、彼はウルトラ几帳面だ。でも可能な範囲で、綿密に計画しようとはするよ。 だけど、僕がCDの全てを作って、全ては僕のもとにあるわけだから、それはより簡単だったんだ。 どう完成させたいか、自分が一番良く分かっている訳だからね。

RB プロデューサーとしては、初めての経験でしたよね?いかがでしたか?

EF うんそうだよ、結果にはとても満足だ。勿論、いつでもより良くすることは出来るし、それは明らかだ。でも、僕は気に入っているよ。他の誰かに責任を移すことも出来たけれど、僕が全てを作っていたし、サウンドや楽器、曲構成の全ての概念を持っていたのだから、他のプロデューサーは必要ないと思ったんだ。だからその責任は僕に適していたし、そして結果には満足しているんだ。
 加えて、コンポーザーとして、僕は成長していると思うな。コンポーザーやミュージシャンとしてベストを尽くす事は、プロデューサーには由来しないからね。

RB プロデューサーとしての活動を続けるつもりですか?

EF それをするだけの能力や経験はあると思うし、好きだよ。僕はスタジオにいることや、アレンジ、プロデュース、音色を気にかけることが好きなんだ。 なので将来的に、他のバンドのレコーディングをして、ブラジル国内のロックに活力を与えようと思うんだ。ブラジル人がこういったヘビーな音楽をプレイする以前から、それを学んでいたインタナショナルなアーティストやプロデューサーだと僕がみなす人たちの支持とともにね。現在では、僕は学んだ全てを使え、ここブラジルで応用できるんだ。

RB あなたは全てのオーケストラアレンジも決めましたね。初めてそのようなタイプのアレンジをすることに、何か難しさは感じましたか?

EF 僕は強い直感的な面を持っているのだけど、適切でない楽器をその場所にもってきたりといった間違いをしないよう、とても注意したよ。だから、各楽器を正しく使えるよう、それぞれを良く研究したんだ。たわいもなく感傷的な、装飾されすぎたオーケストラアレンジにならないよう気を配ったよ、それは僕が大嫌いなものだしね。それで僕が配したオーケストララインは、よりシンプルで、より直接的なんだ。

RB あなた自身でそのパートを録音したのですか?

EF そうだよ、サンプラーを使ってね。Dennis Ward(プロデューサー)やMiro(キーボーディスト)らに使われていたような良いオーケストラサウンドを見つけたんだ。彼らはその分野での達人だからね。
 そして、様々な音をきちんと正確な音色になるよう混ぜ合わせる方法を、十分に研究したんだ。

RB このCDの曲は、平均的に3〜4分と、とても短いですよね。これは意図的なものですか?

EF そうだよ。僕は最低6分の曲をプレイする、あるバンドの一員だからね。それらの曲はとてもカッコ良いと思うけれど、自分のアルバムでは、1.2分間ボーカルがなくて、だらだらとしたギターソロといったような、長いインストパートを入れないよう努めたんだ。Angraにとっては、インストパートはとても良いと思うけれど、僕の作品ではそれを避けて、よりストレートなものを作ろうとしたんだ。 それは音楽性や、曲の中で僕が一番大事だと思うサビがより大切だ、というテーマを表現しようとした、ひとつの手段だよね。
 サビが1度しかない曲を聴くと、残念になるよ、でも昔に戻って作りなおすことはできないからな・・・僕は、皆が初めから終わりまで歌えて、サビを何度も繰り返す曲を作るようにしていたよ。 
 このソロアルバムには、ほとんどギターソロが無いともとれるよ。ギターソロは、とてもクールなパートのひとつだけど、全ての曲に必要不可欠ではないと思うんだ。全ての曲にソロが必須だという事が、ヘビーメタルの掟ではないよ(笑)。 だから曲がソロを必要とすればそれを加えるし、必要がないと思えば入れないんだ。

RB ソロがほとんどないという事実は、それがヴォーカリストのCDだからですか?

EF いや、そうではないよ。僕はギターソロが好きだし、ただ単にサウンドのタイプの問題だ。今回そのようにしたのは、このプロジェクトのサウンドは、よりダイレクトで、よりモダンだと思ったから、さっき言ったように、メタルの構成に強いられるような項目はないんだ(笑)。これは、ルールの無いCDで、僕は全ての思潮から離れて本当に自由であろうとしたし、全ての枠組み(直訳だと「溶接」なのですが。)を壊したかったんだ(Break All The Weldsという曲のタイトルに、それが見てとれる)。
 メタルミュージシャンは、自分をメタルの奴隷だと感じているけれど、基本的には、その通りだ。もしくは、月並みなものを作る人は、既にCDがショップに並んでいる事や、ファンを得る事を考えていてるか、もしくは、バケツを蹴っ飛ばしたりして、メタルファンまでもが批判を浴びせられて、終わったりするんだ。
 僕はそんな状況には悲しくなるよ、なぜかって、ロックが生まれた時に、ロックは、その時代に存在していた退廃感からの脱出を唱える、というようなスタイルから来ているのに。今日、ヘビーメタル(主にメロディックメタル)は、変える事の出来ない、音のこの独裁体制で続いているよね。ハイトーンで歌うか、2バスを叩くか、220bpmでソロを弾くか。でなければ、キミはアウトだ。ちょっとうんざりするよ。ロックは、誕生した時とは反対のものになってしまい、ファンに強制されるものとなってしまったからね。もし、ドラゴンをジャケットに使わなければ、彼らはもうそのバンドを好きではなくなるんだ。なので僕はこの自分のプロジェクトに、わざと粗い作りや、先に述べたような好都合なイメージを、人々がバンドに当てはめる事ことからの脱却を望んだんだ。ロックに限界があってはならないと思うからね。だからこの僕のCDは、そんな点や、失敗や君のやる事を非難する人々を恐れずに、精魂こめて物事にあたることを語っているんだ。

RB なぜEmppu, Casey そしてLauri を選んだのですか?

EF 第一に、彼らと知り合いで、とても親しいからだ。同時に、彼らが出している音と、そのサウンドスタイルだよ。だから、プロデューサーを立てなかったんだ、僕の頭の中では、既に全て決まっていたからね。デモの曲を聴きながら考えていたんだ、「このタイプの音には、こんなメンツが必要だな」とね。彼らとは既に知り合いだったから、ことはより簡単に進んだよ。 
 ギターサウンドには、よりヘビーでシンプルなスタイルが良かったから、Emppuはそれにパーフェクトだったんだ。彼はソロを弾くのが好きなタイプでなく、よりベーシック人間で、そんなカラーを良く出してくれたよ。
 Lauriも同様で、ファンタスティックなミュージシャンだ。Stratovariusの音楽スタイルの中ではあまり知られていないけれど、彼はラテンのリズムやブラジル音楽がとても好きで、よく勉強しているんだ。 彼はスラップ(ベースの奏法のひとつ)が得意なのだけど、Stratovariusでは使っていない奏法で、僕のCDの中ではそれを使うチャンスがあったんだ。
 Caseyは良い友人で、そのドラミングに僕はびっくりしたし、とてもスピーディにレコーディングしてくれたよ。彼もまた、高飛車なプライヤーではなくもっとストレートだから、このCDにはとても合うと思ったんだ。

RB そういったゲストミュージシャンの参加は、予想を越えたものでしたか?

EF そう感じた?僕はこのCDにとても満足しているし、ゲストミュージシャン全員、ベストを尽くしてくれ、それは曲に表れていると思うよ。

RB QueensrycheのMike Stoneはどうでしたか? 彼もこのCDに参加しましたよね。

EF 僕らは以前、イタリアのGods Of Metalで一緒にプレイして、そこで彼と知り合う機会があったんだ。彼はとてもシンプルでジェントルな人間で、だからこのCDへの参加を決心したんだ。僕は彼に連絡をして、ある曲(Golden Empireのこと。 Queensrycheっぽいところがあると僕は思うな)でソロを弾いて欲しいと話したら、曲を聴きたいというので送ったところ、次の日に、ソロを送り返してきたんだよ、すごいよね!

RB タイトルトラックでは、Vox Works Groupというゴスペルグループも参加していますが、このグループは何ですか?

EF ここサンパウロ出身のゴスペルグループで、Robson Nascimentoによって指揮されているんだ。彼はブラジルのゴスペル音楽の名手だよ。彼は7人のシンガーをスタジオに連れてきて、一級品のレコーディングをしたから、僕はすっかり感動したさ。
 彼自身は既に曲を聴いていたけれど、他のシンガー達はまだだったから、彼らにはレコーディングの時に、アレンジを聴いてもらったんだよ。そうしたら彼は、各自のパートを分けたりアレンジしたりして、一回聴いただけでレコーディングしたのだけど、ひとつの音符も間違えなかったんだよ!7つの声を1つに調和させる事は、簡単だよ、もし少しでも誰かが外れたら、とても目立つからね。そして30分で全て出来てしまっていたので、本当に感動したよ。

RB なぜAngraからは誰も参加していないのですか?

EF それは前にも尋ねられているなあ・・・僕はこのプロジェクトが、限られた小さな範囲内でのものと、思われたくなかったんだ。Angraのメンバーは僕の友達だから、彼らをよぶことは、それが単に趣味のサークル的なものとなってしまうと思ったからだ・・・僕の最も嫌いな事は、排他的な小さな世界でつるむことだし、ここブラジルには素晴しいミュージシャンが沢山いるからね。他にも多くの人を招いていたのだけど、単に1枚のアルバムに入れるスペースがなかっただけだから、次の機会には間違いなくまた声をかけるよ。
 他の友達も呼んでいるよ。例えば、Dr.SinのBusic兄弟や、僕の弟のTito、Edu Ardanuyはソロを3つプレイしているし、Marcus Césarというパーカッションプレイヤーや、Fábio Lagunaもだ。彼はこのCDでピアノを弾いているけれど、ソロも1つ弾いているんだ。僕は彼に、「もうお前、ピアノを録っちゃったけれど、ソロをひとつ残しておいたよ(笑)!」と冗談っぽくふざけて言ったんだ。Fábioは、とても気の合う仲間だよ!彼はScary Zoneで素晴しいソロをプレイしていて、この曲はピアノソロ、ベースソロ、ギターソロがあるんだ。このアルバムでは、沢山の友達に手伝ってもらってるよ。

RB もしこのアルバムの中で何か変更できるとすれば、何をしますか?

EF 今のところ、変えたい点はないな。勿論、いづれは出てくるだろうけれど、今は気に入っているよ、パーフェクトだ。

RB Almahとは何を意味しますか?

EF このタイトルを、2つの理由から選んだんだ。1つめは音の響き。ポルトガル語では、この言葉は、僕が人間が好きだということをよく表現しているし、僕の曲は、まさに僕のalma=魂からきているからね。それはコマーシャルではないし、目立とうとするためのものでもないし、僕が他の人より優れているということを示すものでもない、そういったものでは全くないんだ!単純に、曲は自分の心の深いところから沸いてくるもの、というだけだよ。
 その他に、単語の最後に「h」がついたalmahという語は、聖書の色々な場面で出てくるヘブライ語のひとつである、ということを発見したんだ。そしてそれは、処女性や純潔さ、清らかさを意味し、女性の象徴として代表的な語でもあるんだ。
だけど同時に他の思潮も発見して、この単語は、まさに正反対の意味をとる事も出来るんだ。邪心、退廃、錯乱といったことや、先に話したようなこと(ロックは云々というあたり)とかね。そこで、なぜそれを表している言葉を使わないんだ?と思ったんだよ。

RB コンセプトアルバムですか?

EF 違うよ、全くもって、1つのストーリーを物語っているようなものではないよ。単に、このテーマ(almahがもつ2つの意味)を取り上げる事を決めて、そこから、人間の感情について語っているんだ。
 almaとは、人間は、人間が持っている色々な態度に端を発する、僕らは感情から成り立っている、ということを言っているんだ。Angraでの活動をしていく中で、僕は、人々をよく観察してきたんだ。様々なミュージシャンとプレイしたり、新しい人と出会ったり、オーディエンスと接したり、あるファンはある性質に基づき、別のファンは別の性質に基づくと思ったりしながらね。攻撃的な人あり、気さくな人あり、悲しげな人あり(笑)・・・。僕はいつもよく、人間のこういう側面は、個人のパーソナリティーからくる、と考えていて、とても関心を持っていたんだ。
 ひとつの性質について語るのに、ひとつのキーとなるものを必要として、その上に、アイディアを描き出したまでで、コンセプトアルバムではないよ。

RB では、それぞれの曲は、それぞれあるひとつの感情を表しているのですか?

EF その通り。11曲あったので、5つをプラスの感情、5つをマイナスの感情、ラストのAlmahという曲はそれら全てが一緒になったもの、と決めたんだ。一目瞭然により詩的で、情感豊かなことを語りたいだけだよ。なので、それらの感情を表現するために、歴史的事実や、人間個人の人生での出来事をもとにしたんだ。

RB 11の曲の中に、聴くべき曲の連続性・関連性は存在しますか?

EF ないよ。全てごちゃごちゃにミックスされていて、そういった順番からは無関係だ。僕は音を基準にして分けたわけだよ。

RB 最初の曲Kingは、まるでスラッシュメタルみたいですが、あなたはそういったスタイルが好きですか?

EF うん、好きだよ。80年代の終わりから90年代の頭、僕はよくTestament, Metallica, Megadethを聴いていたし、Celtic Frostまでも好きだったよ。だから、僕自身は、もっとメロディックな音楽のシンガーなのにも関わらず、そういったスタイルはよく定着しているんだ。でも、Sepulturaが好きすぎるんだ、あの音楽構成やアレンジは、本当にクールだよ。それで、Kingはとてもエネルギーのある曲だから、アルバムのオープニングに最高だと思ったんだ。

RB Break All The Weldsは、純粋なハードロックですね。

EF そうだね。シンプルで、ストレートで、とてもクールなサビのある曲だ。それとね、このCDは、僕が今まで聴いたものや、好きなものより、さらに十分楽しめる要素を持っているよ。

RB CD発売に伴うショーの予定はありますか?

EF このCDに参加した全てのミュージシャンを招いてのショーを、計画しようとしているんだ。小さなツアーで、8月になるだろうな。それと、ブラジル国外でもショーをやる可能性さえあるんだ。もし、Emppu, Lauri, Caseyといった外国のミュージシャンが、来る事が出来なければ、他のミュージシャンを代わりに用いるつもりだよ。

RB このアルバムはトータル40分強ですよね、どんな曲でショーを行うつもりですか?

EF アルバム発売のショーなので、アルバムの全ての曲をプレイするつもりだよ。それと、何かのカヴァーもプレイして、Angraの曲もやるかもしれないな、多分、Wishing WellやHeroes of Sandといった、僕が書いた曲のアコースティックメドレーや、Nova Eraのアコースティックバージョンかな。あと、Symbolsの曲もやろうとしているんだ。前代未聞のものになるだろうな、だって、僕をブラジルのヘビーメタルのシーンへ送り出したバンドを思い出すだろうからね。このショーは、大きなお祭りみたいになると思うよ。でも、そこに来るオーディエンスの数は気にしていなくて、質を重視したいんだ。僕の活動のファンや、ゲストミュージシャンたちのファンとのショーを望んでいて、世界中の皆の応援に感謝をしたい、そんなショーになると思うよ。

RB もう次のアルバムを作ることを考えていますか?

EF うん、もっと作りたいよ。Almahは、僕に率いられたひとつのバンドのようなものだし、もっと前へ進むつもりだよ。

RB 以前のコメントの中で、このプロジェクトにおけるあなたの意図は、音楽であって、ミュージシャンではないと言っていました。現代社会では、両者の関係は、誤解されていると思いますか?

EF そう思う。今日では、マヒした環境にあるよね、第一に、メタルファン自身が、要求しているんだ、さらに速弾きなプレイヤーや、ハイトーンボイスをね。前に、Supertrampのビデオを見ていたら、楽器隊のミスや、ボーカリストの軽い調子外れなところがあったのだけど、僕にとってそんなことはどうでも良くて、彼らがそこで演奏しているという事そのものが観たかったんだ!それは僕にとって、大切なことなんだ。
 現在、ヘビーメタルには、ある支配体制がある、だから、多くのバンドはプレイバックを使うんだ。ファンはそれを聴いて言うんだ、「わお、なんて完璧なんだ、何一つミスしなかった!」とね(笑)。でもそれは、ロックの本質ではないよ。ロックの見せ場は、パンクまでも含み、意思を持ってそこに立ち、ギターをアンプにつないで、ルールや偏見にとらわれることなく弾くことなんだ。

RB そういった理屈の中では、アドリブをショーでプレイすることは、今日では考えられない事だと?

EF 個人的には、音と音の間の空間や、曲間のひと呼吸の間は大好きだよ、Pink Floydみたいなね。現在では、全ての要素がが同時にトップの位置になくちゃならない。ダイナミズムがないし、2バス、ボーカルと、全てが限界点にいるよね。もし僅かでも音の隙間があったとすれば、もうそこには200bpmのギターフレーズが入っている。
 だから僕のCDでは、ハイトーンがなく、ギターの過剰なエフェクトがなく、ドラムの急な変調もほとんどないんだ。なぜかというと、シンプルさや曲の本質を犠牲にして曲を作ってしまうことを、本当に心配したからね。音楽を尊重したよ。

−終わり−

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