インタビュー 雑誌 Roadie Crew 118号 に掲載 − 12/28

1stアルバムの発売時、ALMAHはバンドというよりソロプロジェクトとしてのもので、実に贅沢なミュージシャンたちによる構成でレコーディングされました。この最初のCD・メンバーへの反響はいかがでしたか?

Edu: 素晴らしかったよ。実際、あれはソロアルバムという計画だった。あの時はまだ、ANGRAのAurora Consurgensのプロモツアー中だったので、何か違うこと・ソロ作品をレコーディングすることを決めたんだ。既に面識のある人たち、外国の友人などを呼んだよ。僕はそれまで、異文化の(外国の)ミュージシャンとレコーディングしたことがなかったので、それを実行する良い機会だと思ったんだ。Emppu Vuorinen, Lauri Porra, Casey Grilloを招いたけれど、彼らは名の通ったミュージシャンで、また、素晴らしい人間だ。これは(招くのを)決めるのにとても影響したよ、なぜって僕は単に有名なミュージシャンを呼んでお金を払ってプレイしてもらって・・・というようなことをしたくなくて、曲にあった感情・表情を与えることができる友人を呼びたかった。反響はとても良かったよ、特にヨーロッパと日本でね、この編成でのプロモやショーはしていないのにも関わらずだよ。

そのアルバム発売後、ショーをするに当たり、メンバーにFelipe Andreoli, Aquiles Priester, Edu Ardanuy, Fabio Lagunaという別の素晴らしいチームを組みました。そこから今に至るまで、あなた以外に引き続きチームにいるのは、Felipeだけです。そのチームの変化について教えてください。

Felipe: Angraの活動休止時に、Edu、Aquiles、Fabioそして僕は、一緒にプレイすることを決めた。僕らは何か活動をすることを考えると、それをALMAHで続けるというアイディアが浮かんだ、既に形になっていて何かしっかりした現実的なものだったからね。その時に、一番初めにギターを弾いてもらうべく声をかけたのが、EduArdanuyで、彼はそれを引き受けてくれた。そうして1回目のショーをして、結局全12回のショーをやったのだけれど、いずれもほとんど宣伝・告知していないのに、とても良かったよ。しかしある時、バンド内で同じ目標・意思をもっていなく、その上、新しいCDを作りたいと思っているメンバーに気づいたんだ。メンバーチェンジを決めたのはその時で、同じヴィジョンを持つミュージシャンを探した。その時には既に、ANGRAがいつ活動再開するかの見通しがなく、Marcelo Moreira, Marcelo Barbosa, そしてPaulo Schroeberがメンバーになった。そしてその時から、Almahはプロジェクトからバンドへと変わったと感じると言えるよ。

Aurora Consurgensのプロモの後、ANGRAの活動は休止し、あなた方はALMAHにより多くの精力をつぎ込むことができる可能性があったということですね。そしてそれが、1stCDのショーをすることや、2ndCD作成への原因となったわけですか?

Edu: 100%そうだね。もし何かANGRAの活動をしていたら、別のプロジェクトにそれ以上に多くの精力をつぎ込むのは、ほとんど不可能だ。運営管理的な理由や、ことに事務的なバンド内の問題により、僕らはANGRAの全ての活動を停止せざるを得なかった。でもそういったあらゆる問題以前に、僕やFelipeはミュージシャンであり、こういったスタイルをプレイするのが好きだ。そして、ANGRAの行く末が決まらない間は、何か別のこと続けるというアイディアが出たんだよ。それがショーを可能にし、一番大きいショーでは1,000人以上の人が集まった(2007年のAnimeFriendsのことですね)のだけれど、あれは僕らにとっても驚きだったよ。そうして事は進んでいき、特に昨年12月からの作曲なども可能にしていったんだ。

アルバムFragile Equalityの制作における、新メンバーの参加の程度はいかがですか?

Felipe: だんだんと大きくなっていったね。一番初めは、Barbosaの加入で、昨年のAlmahの3回目のショーの時ことだ。その頃、Edu Ardanuyは、彼自身や彼のバンドDr.Sinが理由で、これ以上Almahを続けられないと決めたんだ。それでBarbosaに声をかけたのだけど、彼はとても名の知れた評判の高いギタリストであり、優れたミュージシャンであり、友達だ。彼と僕とEduとで最初に曲を合わせた時、彼は既に全曲へのアイディアを持っていたんだよ。そしてインスト部を作り始め、そこへMoreiraが加わり、彼もアレンジなどに参加したよ。最後に、2人目のギタリストの欠如感があった。これは決してBarbosaが役不足ということではなく、音楽スタイル自身の要求によるものだよ。それでMoreiraがPauloを推薦したのだけど、Pauloには実に驚いたよ、重量感・テクニックなど、僕らがバンドに欠けていると思っていた全てをもたらしたからね。 そして彼はBarbosaとクリエイティブな話が出来、一緒にとても良いアイディアを作れる人間だ。僕らはこの編成にとても満足していて、ここから、アルバムが必要としていた全てが整ったというところから、アルバムが生まれたんだよ。

アルバムFragile Equalityはコンセプト的で、万物のあいだのバランスというようなテーマがあり、後にリリースされるであろうマンガスタイルの本と関連しているそうですね。このような発想はどこから生じたものですか?

Edu: 歌詞は基本的に僕とFelipeが半分づつ書いた。僕らはコンセプトや、歌詞は自由なテーマにするか否か話し合った。僕は既にこの本(ここサンパウロのEdsonというヤツと書いていたのだけど)を持っていて、そこで、本のコンセプトを使い、アルバムに結びつけるというアイディアが生まれたんだよ。本の内容は、架空のアドベンチャーものだけど、メインテーマは、僕らの生活・人生やこの宇宙空間に存在する全ての物事のバランスだ。この本は、今はまだ時期は未定だけど、のちのちにマンガスタイルで発売される予定だよ。そしてあるとき突然、アルバムFragile Equalityのヴォーカル無しのインスト版を、この本の読者のためのサウンドトラックとして、また、カラオケ用としてでもあり、出すというアイディアが生まれたんだ!変わってるよね。

Felipe: アルバムのコンセプトは、また別の形の、この宇宙空間におけるもろいバランスを物語ってもいるんだ。それは惑星間の引力でもあったり、ひいてはバンド内の5人のメンバー間のバランスでもあったり。バンド内に不和や食い違いがある時、そのバランスは崩れやすくなるからね。僕たち人間はそういった空間で生活をし、そんなバランスは良く知っている。たとえば夫婦間、会社内や男女間の関係であったりとね。状況が変われば、そこに新たな別のバランスを生み出す。歌詞では、そういったことにより普遍的な見方を与えようと試みたんだ。ジャケットはGustavo Sazes作で、これは今までの彼の作品の中でも素晴らしいものの1つであり、このアルバムは、近年の素晴らしいメタルCDの1枚だよ。僕は今回のアルバムでの活動をとても誇らしく思うよ。ジャケット中央に浮かんでいるクリスタルのやつは、まさにさっき話したバランスを象徴しているんだよ。

収録曲は、Almahの1stアルバムの全てのエッセンスを含んでいるだけでなく、様々なバラエティに富んだ要素をも盛り込んでいますね。あなた方はアルバムFragile Equalityと、ANGRA、Symbols、Karma、MitriumそしてAlmahの1枚目のCDといったこれまでの全てのほかの作品とを比べて、どう思いますか?

Edu: バンドとして、僕らはこのアルバムにフォーカスをあわせてきて、その中心となる考えは、出来る限りの最高のへヴィメタル作品にするということだった。僕らはメタルCDを作りたかったのだけど、それは同時に様々な要素と関連するんだ、まさに、バランスを失わないためにもね!このCDは5人のメンバーで作られているのだから、5つの音楽的背景がある。だから、このアルバムはプログレッシブロックから伝統的なへヴィメタルまで、さらにはスラッシュメタルや、最も顕著なメロディックメタルという要素をも含んでいるんだよ。メンバー全員が各々のキャリアからの様々なカラーを持ち込んだ影響が、このアルバムだ。

この機会を利用して言いますがEdu、あなたのアルバムFragile Equalityでのパフォーマンスは最高ですね。加えて、より低く、よりアグレッシブで、これまでの作品からしたら革新的ですね。

Edu: Mitrium時代から僕をみている人は、このようなよりストレートで低い歌い方を理解できると思うよ、アルバムのサウンドはハイトーンのにも関わらずね。僕の声がメガハイトーンで歌うこと向けでないことは明らかで、実際、僕はハイトーンを歌うバリトン(中音域)シンガーだ。なので、中音域は僕の声にとってより自然だし、DioやBruce Dickinsonなどを歌いながら育ってきたわけだしね。ANGRA以外の全てのバンドで僕は、このようなよりアグレッシブで低い声で歌ってきたんだよ。なぜって、特にAlmahはだけど、全ての曲は僕の声に合わせて書かれて、それを歌うことは、僕にとってとてもナチュラルだからね。ANGRAは、ハイトーンヴォーカルという特色のあるバンドで、僕はそのバンドに後から入った。アルバムRebirthの時点で、バンドメンバーは僕が100%(以前のシンガーと同じようには)歌わないだろうということを分かっていたよ。だけど、ANGRAがそれまでしてきたことと、新しいバンド編成でこれからどうなるかの間に、ある種のショック・違和感などを生むことは出来なかったので、僕は、少しだけそれに順応しなければならなかった。そして自分自身を、ANGRAのVocalの位置へもっていったんだよ。ANGRAを変えていくのは適していなかったし、さらに言えばANGRAにはKikoとRafaelというコンポーザーがいて、ヴォーカルラインも作っているからね。

曲Invisible Cageでは、特にANGRAや、Almah1stCDで提示されているような、ブラジル音楽の影響がみられます。ANGRAでの活動が、どの程度、Invisible Cageのような曲作りや、ブラジル音楽の要素を表そうという意思に関係していますか?

Felipe: 僕が思うに、間違いなくANGRAから多くを学んでいるよ。個人的に言えば、僕はバンドに入ったときには既に、楽器奏者としての基礎的なものはあった。だけど、そのバンド内でミュージシャンとして大きく成長し、作曲、アレンジ、緻密さなどを学んだ。そしてANGRAから持ち込んだものの1つが、このブラジル音楽の表現だ。単に僕らが楽しむためだけでなく、ブラジル音楽をリスペクトする人間として、ブラジルを外に向けてアピールすることの大切さに気づいてもいるからね。それは、ブラジルのバンドとしてのアイデンティティを作り上げるしね。

タイトルトラックは、へヴィでメロディアスで、バラエティに富んでますね。まるでアルバムに沿った、色々な要素の集大成のようです。曲そのものの雰囲気が、歌詞とテーマに関連性があるようですが、これは意図的ですか?

Felipe: そうでもあるし、そうでもない。この曲がアルバムの流れに良く合うことは分かっていたが、それを意図して作ったのではないよ。スタジオでの仕上げ段階の後で、そういったことが分かったんだ。この曲が完成する過程には、驚いたよ。ギターを入れると、とてもカッコよくなり、その後でリフを作って録音し、そのあとでやっと曲がどんな風になったかや、特徴がみえてきたんだ。うん、キミの意見に賛成だ、この曲はアルバムの全ての色合いを少しづつ含んでいて、歌詞はまさに、アルバムのコンセプトをまとめることを考えて書いたんだ。

You'll UnderstandやTornが、このアルバムでの私のお気に入りです。

Edu: インターネット上でも、それらが好きだという声を目にするよ。You'll UnderstandはMySpaceで一番初めに公開された曲だしね。Tornに関しては、僕にとっても驚きだ。あの曲は半分実験的で、伝統的へヴィメタルのヴォーカルメロディがない。へヴィに始まって、次にモダンなコーラスが来て、沢山のものが混ざっているな、曲の中間はクールで、少し典型的なメタルへと戻るんだ。最もコメントを集めている曲の1つが、Tornだ。

Felipe: 面白いことには、この曲はアルバムから外れるかもしれなかったんだよ!カラーが違いすぎるというkとでね。実際、僕はこの曲をアルバムに入れることに反対した1人だ、まさにこの曲が持つバラエティさゆえにね。でもEduが初めて歌を入れた時、この曲に、アルバムがまだ持っていない何かがあることに気づいたんだ。

アルバムは素晴らしい評価を得て、今年のExpomusic(楽器フェアのようなもの)での発売記念ショーのすぐ後に発売され、1stプレスは完売しました。作品に潜むこのようなパワーを、想像していましたか?

Felipe: 正直にいうと、アーティスト・ミュージシャンは、CDを作った際にそれが良いか悪いかは感じる、と僕は思うんだ。それは最終段階での周囲の人々の反応・雰囲気などからも、感じ取れるよ。僕らは、2つの面を垣間見たと言えるな。僕たちは今回の出来栄えにはとても満足していて、素晴らしいものだと確信しているけれど(個人的には、クールでないわけがないと思っていたけれど)、それにしても自分自身でも驚いたよ!リスナーのこのアルバムの解釈が、僕の予想をはるかに上回って素晴らしいものだったしね。

Almahのために費やせるだけの時間があり、アルバムが良い反響を得ていることを考慮すると、ANGRAが復活した際には、あなた方はどうやって2つのバンドをやっていくつもりですか?

Edu: 2つのバンドに対し、出来る限りの良い形で活動していくよ。僕らは、ANGRAの近いうちの復活を望んでいるけれど、問題ごとはとても大きく複雑だ。来年には復活できるよう動いているよ。それと同時に、Almahでも真剣に活動をしていて、まさにCDを出した。Almahにとってベストなことを続けるだろう、バンドにとって必要な活動の全てをね、できればヨーロッパや日本でもツアーをしたい。ANGRAが復活した際には、これまでと同じ献身さをもって活動するよ。僕らは(常に)活動をしていくよ、音楽は、常に最も大切なものだから。

Felipe: 全てのアルバムは、あるサイクルによって動いているよ。それを作り始めたときからツアーが終わるまでね、そしてまた最初から繰り返す。理想は、そのサイクルを続けていくことだと思うよ。そして、それは可能だと信じている、ANGRAの全メンバーは、ANGRAと平行した活動をしているからね。だから皆にとって、自然の摂理・幸運なことになるだろうね、ANGRAのそういったサイクルのあと、活動休止して、それぞれの別の活動をしたのだからね。僕は3度ひっぱられたんだよ、Almah以外に、KikoやRafaelのソロ活動でもプレイしているからね(笑)!そして今、実際、それら3つのCDを同時に出している。忙しいけれど、それは可能だよ。KikoやRafaelとの会話の中で、僕らはAlmahを真剣にやっているということも話しているけれど、僕はANGRAの代わりを見出しているわけではなく、僕にとって、ANGRAをこれまでと同じように続けることが大切だ。

CDは、ブラジルではLaser Company、ヨーロッパではAFMレコーズ、日本ではJVCから発売されました。あなた方は、素晴らしいレコード会社と契約をしていて、大きな成果を得つつあります。ブラジルや、国外でのショーの予定はいかがですか?

Felipe: 既にプロモ、ショーが始まっていて、今、それに集中しているよ。LaserCompanyはとてもクールで、満足しているよ。単にCDを発売するだけの会社でなく、本当のレコード会社だ。僕らはLaseCompany所属のアーティストで、単にライセンス契約だけではないんだ。それが、レコード会社がバンドを抱える熱意の大きな違いで、彼らは完全にプロジェクトをバックアップして、アルバムを信じてくれ、僕らはこんなレコード会社と一緒に仕事が出来て、とても幸せだよ。JVCとAFMは、僕らは以前からよく仕事をしてきており、見事な会社だよ、これ以上の幸せは無いだろうね。目標は、今、行っているようなツアーをブラジルだけでするのでなく、ヨーロッパや日本にも行きたい、はやくそれが発表できると良いのだけれど。個人的な目標としては、アメリカでプレイすることだ。AFMはアメリカでもCDを発売していて、僕らのスタイルが、そのマーケットで受け入れられるということを示したからね。

Edu: レコード会社と契約することは、彼らはそのアルバムや諸々を信用するということだ。Almahの1stCDはAFMとJVCからリリースされ、よい成功を収めたけれど、今回はかなり異なる。AFMは、僕が提示したアルバムをものすごく気にいってクレイジーになり、アルバムはAFMでのその時期の、プライオリティを得たんだよ。ブラジルのLaserCompanyは僕らを他より一段とバックアップしてくれ、僕らはKrisiunのレコード会社のパートナーになれたことを、嬉しく思うよ。Krisiunは、今日のDeathメタルバンドの中でも、最高のバンドの1つだと信じているからね。また、僕らはLaserCompanyが発売している作品や、そのマーケティング活動にも、とても満足しているよ。最近、海賊版や違法ダウンロードが多いけれど、それらもこの3つの強力なレコード会社・その仕事ぶりを見れば、僕らは本当に恵まれていると感じるよ。

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