Almah
2008 12/5 Fortaleza, Hey Ho Rock Bar

ブラジルの悪しき(?)習慣にもれず、この日も予定は順調に遅れ、23時過ぎ開場。

オープニングアクトにSatisfireというクリチバ(サンパウロ州の南のあるパラナ州)出身のバンドがプレイしたあと、いよいよAlmahの番です。

バックドロップには、1stアルバムALMAHのジャケット柄のものが使われており、先のSatisfireのメンバーがセッティングなどを手伝っています。

2ndアルバムFragile Equalityの世界を彷彿させるような、壮大なSEが流れるところに、楽器陣が登場、歓声が大きくなります。

SEが終わるか否かというところで、そのまま流れるようにドラムのカウントから演奏がスタート、Eduが登場して、ライブはBirds of Preyで幕を開けました。サビの「Like Birids of Prey!」の部分では、多くのオーディエンスがこぶしをあげてこのフレーズを一緒に歌います。

Almahの曲はANGRAの曲よりもEduのキーにあっているので、彼の歌もより伸び伸びとして、持ち味をより発揮できるように思いますし、ギターコンビのソロには、ため息ものです。

さすがフォルタレーザ、ブラジル北東部の中でも、熱い!と聞いていただけのことはあります。
EduもMCで、「すごい!どうもありがとうフォルタレーザ!ここでプレイできて本当に幸せだよ!」と言っていました。

そう言われれば、続くTake Back Your Spellでも盛り上がりはさらに大きくなります。

1曲ごとに少なくともタイトルコール、たいていはあれこれと話すEdu。

「マセイオから16時間かけて車で来たんだよ。」とか、「ブラジルではメタルシーンは未だに下火だけど、ここ北東部・フォルタレーザでは、今日ではとても熱いな!」などなどと話すEduですが、さすが母国でのAlmahのショーです。日本で観るANGRAのショーより格段にリラックスしているように感じます。

次に怪しげなイントロが流れてくれば、Children of Liesです。1stの曲は、Edu自身、歌いなれているし、オーディエンスもより曲を知っているようです。
ANGRAの曲ではさらにその傾向が強くなるのは、自然の成り行きでしょうか。4曲目のBleeding Heartでは、合唱です。

既にかなりヒートアップしている場内ですが、続くMagicFlameでそれが加速。

「次の曲はよりへヴィな曲で、ニューアルバムのタイトルトラックなんだけど〜現在のシーンは云々〜ここ北東部は云々〜」と、Eduは本当によく話します。そしてさすがフロントマンですよね。実に人の心をつかむのが上手いと思います。
Fragile Equalityのイントロ・間奏ではHey!Hey!と掛け声が起こります。Marcelo Moreiraのドラムと、Eduの叫ぶようなヴォーカルがパワフルなAメロ、サビでは一転、クリーンなヴォーカル、そしてギターソロ、ラストはJust likeYou!と、ビタっ!と決めます。

2ndアルバムは作成段階から、メンバー全員でかかわり、その同じメンバーが今、こうしてツアーでプレイしているわけです。ほかの曲よりも、よりバンドの一体感のようなものを感じます。

「次は1stアルバムからの曲で、日常の生活の中で、人間はお金や時間、仕事に縛られたりして、大切なものを忘れてしまいがちだけど、だからこの曲を書いたんだ」と言ってプレイされたのはBreathe。この曲の前にいつもEduはこのようなMCをするので、それだけこの曲を大事にしているのだなと思います。彼の人間性をあらわしているような、穏やかで繊細だけれど力強い曲ですよね。

そしてGolden Empire、Scary Zoneと1stの曲が続くあたりは、Eduのヴォーカルを堪能しつつ、ちょっと中休みゾーン。それにしても、Only you can make stronger than you areとか、私はこのGolden Empireの歌詞が好きです。

10曲目に際し、「驚いたことに、ブラジルで一番多くの反響を得た曲で・・・」と言えば、Tornです。場内からは歓声が上がります。出だしからグルーヴ感満天。

曲が終わりAlmahコールが起こると、「ありがとう皆!」と言って、Eduはキーボードのところへ。ポロンポロンと彼一人で無造作に弾きだしたあと、ドラムと共にForgotten Landのイントロを奏でながら、そのまま歌いだします!
さすがに全部でなくサビの前まででしたが、最近エンドース契約をしたYamahaのキーボードを早速ステージで使っていました。

続く曲を想像させるかのように、Marcelo Barbosaはワンフレーズを弾くと、Eduは「この次の曲は、Almahのキャリアの第一歩の曲で〜」と言って、Kingをプレイ。サビのI am the King!の部分は、オーディエンス担当箇所だったかと思えるほど、バンドの演奏とオーディエンスの掛け合いが見事で、気持ちよかったです。

静と動を繰り返すAlmahのショー。次は新作からの静の曲、All I Am。この曲をライブでプレイするのは、この日が2回目です。場内からは手拍子が起こります。
それにしても、この曲の歌詞は切な過ぎます(涙)
I just don't know how but perhaps I've gone tomorrow, Don't cry〜 泣くなと言っても無理ですって(涙) ギターソロが、そんな切なさをさらに増幅させるようです。

そんなところに、Beyond Tomorrowがきて、救われました。この曲が新アルバムで一番好きなものの1つです。頭から終わりまで一気に駆け抜ける曲ですが、この歌詞もまた、とてもシリアスですよね。

次の曲を紹介するにあたりEduは、「次の曲は、きっと間違いなくみんな知っているだろうから、一緒に歌ってね、Nova・・・」というと、会場からは「Era!!!!」と。

一緒に歌うどころか、もう完全に歌をオーディエンスに任せるEdu。やっとサビの最後のワンフレーズで歌い出しました(笑)。やはりこの曲の人気はすごいですね。

しかしこのショーはANGRAではなく、Almahです。曲のあとで、1人づつメンバー紹介をするEdu。

そして「次の曲は、MySpaceを通じて、Almahのニューアルバムがどのようなものになるのだろうかということが、一番初めにしめされた曲で、You!’ll!Understaaand!!」と、力のこもったタイトルコール。 こうやって改めて聴くと、この1曲には、新作Fragile Equalityの色々な要素が詰まっているから、Nova Eraで終わりでなく、この曲を最後に持ってくるのは正解だよなと感じます。こうして、約1時間35分のAlmahのショーは幕を閉じました。

 

 

↓翌12/6ナタルでの公演からのビデオ − You'll Understand

振り返ってみると、1stCDはあくまでEduのソロ作であり、それに伴う2006年のショーもまた、ANGRAはもちろんSymbols時代の曲や、ペガサス幻想曲までがセットリストに入った、Eduのキャリア総括的なイメージでした。(もっともCD1枚だけでのヘッドライナーコンサートという点もありますが。)

バンドメンバーが入れ替わった2007年のショーでは、よりバンドらしくなったものの、個々のカラーが強いとともに、あくまでEduを中心としたEduFalaschi's Almahというイメージでした。

そして今回2008年のショーは、本当にAlmahというバンドのショーだったように思います。

ただ、非常に残念なことは、今ツアー中、私は数回ショーを観たのですが、機材・会場など設備面が良くないことです。街スタジオかと思うような音響設備のところもあれば、マイクとシールドをガムテープで固定してあるところもあり・・・。また、面白いことに、リハーサルスタジオに客席をつけたかのような場内で、お客さんは立ってはいけないので、本当に最初から最後まで座ってショーを観た会場もありました。

これが日本だったら、少なくともこんなことはないのに!と思うこともしばしば。(ブラジルだからこその、良いところも勿論ありますが。)

一番まともだったのが、このフォルタレーザ公演でしたので、ここのレポートを書きましたが、これだけの良いバンドなのに、こういった対外的な問題でそれを十分に表現できないのは、バンドとしても悔しいだろうし、観る側としても残念です。

同じCdでも、パソコン付属のスピーカーで聴くのと、ちゃんとしたオーディオシステムやヘッドフォンで聴くと、全然聴こえ方が違うのと同じことです。

ですので、ぜひAlmahの日本でのショーを実現させて欲しいと、切に思うのです。

 

セットリスト

01. Birds of Prey
02. Take Back Your Spell
03. Children of Lies
04. Bleeding Heart
05. Magic Flame
06. Fragile Equality
07. Breathe
08. Golden Empire
09. Scary Zone
10. Torn
11. Forgotten Land
12. King
13. All I Am
14. Beyond Tomorrow
15. Nova Era
16. You'll Understand

Iron MaidenのRun to the Hillsをプレイする時には、
オーディエンスから1人を選び、交互に歌うEdu。

注:写真は、12/5フォルタレーザ公演以外のものも含みます。
より大きな画像&他のものが
MySpace-ALMAH JAPAN のアルバムにあります。

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